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ボードゲームの魅力、小野会長に聞く・「誰でも勝てる」面白さ・会話楽しみ絆も強まる
(2016年9月22日山形新聞より)


子どもたちとボードゲームを楽しむ小野卓也会長。(H4卒)「子どもでも大人に勝てるのが魅力」と語る
=長井市草岡

 ボードゲームのひそかな人気の高まりを受け、長井市を拠点とする「やまがたボードゲーム協会」(小野卓也会長・H4卒)が今月発足した。手軽にどこでも遊べる特性を生かし、家庭や地域のコミュニケーションツールとして普及・拡大を図るのが狙いだ。一口にボードゲームと言っても奥は深い。「なぜ人気が高まっているの?」「どんな種類があるの?」「楽しむ心得は?」同市草岡の洞松寺住職でボードゲームジャーナリストでもある小野会長に素朴な疑問をぶつけてみた。

 協会が扱うのは主に欧州を発祥とするもの。ゲームを楽しむ人口はおよそ15万人とされ、2015年までの6年間で約6.5倍に拡大。市場規模は30億〜40億円程度という。人気が高まっている理由について、小野会長は「ネットに加え、家電量販店でも扱い始めたのが大きい」と分析する。
 お薦めのゲームをいくつか紹介してもらった。ガイスター(独)▽ブロックス(仏)▽インカの黄金(仏・米)▽ナンジャモンジャ(ロ)▽カタン(独)―の5種類。ガイスターは「おばけ」の意。お化けの駒を使い、将棋やチェスのような要領で心理戦を楽しむ。ナンジャモンジャは1枚ずつカードをめくっていき、描いてあるキャラクターに名前を付ける。同じ図柄が出たら先に名前を言った人がカードを獲得する。「子どもの方が記憶力がよく、大人でもかなわないことが多い、そこが面白い」と小野会長。
 ゲームを楽しむために気を付けなければいけないことは?「負けても勝った人をほめるのがマナー。上手に負けること、つまり『負けても次があるさ』と気持ちを切り替えるすべを学ぶことが大切。共に仲良く生きる大切さを説いた仏教の『同時』という教えに通じます」

  • ボードゲームを楽しむ心得
    1. 順番やルールをきちんと守ろう。
    2. 負けても泣かない。勝った人をほめられる人になろう。
    3. 運の要素も多分にある。玄人が初心者に、大人が子供に負けることもあるのが面白さと知ろう。

 初対面の人や外国人ともゲームを介して急速に心の距離を縮められたり、親と子、祖父母と孫が会話を楽しみながら絆を強められたりと、コミュニケーションツールとして威力を発揮する。電子映像メディアに接する時間を減らすアウトメディア対策としても効果は大きそう。協会はボードゲームを有料で貸し出す事業を行う。「学童クラブや学校、地域の行事で利用してもらうことを想定し、同じ種類のゲームを複数用意していく」という。
 人と人との関係性を深め合えるのがボードゲームの魅力。実力だけでなく運の要素が勝敗を左右するのは人生の縮図のようでもある。楽しみながら生きるすべも学べる―。あなたもボードゲームの世界に触れてはいかが。

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9月22日山形新聞