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若者に楽しさ伝えたい みこし愛好会副会長務める町総務課長・山口俊昭さん(S48卒)
(2010年7月20日山形新聞掲載記事)

山口俊昭さん
天満神社の祭礼でみこしを誘導する山口俊昭さん(S48卒)。地域をみこしで盛り上げる。=川西町

 川西町総務課長の山口俊昭さん(56・S48卒)=同町上小松=は地元のみこし愛好会「小松天神睦(むつみ)」の副会長を務める。1994年の発足当初からのメンバーで、同町小松地区の祭りの復興に尽力。地域のにぎわいづくりのために汗を流す。
 小松天神睦はフレンドリープラザ北側の天満神社の祭礼を中心に、東京都台東区浅草の三社祭や宮城県、岩手県など県内外の祭りに参加。各地の技術を取り入れた独自の担ぎ方、ステップで迫力ある渡御を披露する。「肩に乗せて運ぶのではなく、担ぎあげるんだ」と山口さん。左肩にある拳大の「みこしだこ」が、担ぎの力強さを物語る。
 同神社のみこしは明治時代に作られたと伝わる。戦前戦中の人手不足で祭りが途絶え、48年の渡御以降は近くの諏訪神社の倉に納められていた。93年の同プラザ建設開始を契機に、地域を盛り上げようと山口さんら有志が結集。みこしの修復に着手した。
 担ぎ方を知る人はいなかったが、住民のつてで栗駒睦(宮城県栗原市)に師事。伝統ある団体が数十年かけて伝承する技術を駆け足で学んでいった。94年に夏祭りでデビュー。県内外にも遠征し、交流を広げた。迫力ある担ぎは遠征先で注目を集め、「会員が身につけるピンク色のタオルから“ピンク軍団”と呼ばれるようになった」と山口さんは笑う。
 会員は現在、20〜60歳代の約50人。会を引っ張る若手の頑張りを心強く感じている。山口さんは「体力的に担げなくなっても、若者たちにみこしの楽しさを伝えていきたい。世代も職業も関係なくコミュニケーションできるものだから」と話している。

8月21日山形新聞